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初めての出会いは、輸入元の国分さんのワイン・カタログでした。
ラベルの雰囲気の良さに目を惹かれ営業担当さんに尋ねると、
その当時新しく取り扱いが決まったばかりのカリフォルニア・ワインだとの事。
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loach=ドジョウ≒土壌 |
「美味しいワインに欠かせない良いブドウは、やっぱりドジョウ=土壌がタイセツ…
というのを訴えかける為の日米をマタに掛けた壮大なダジャレだねっ」などと冗談を言って
その場は何事もなく過ぎたのですが…
ふとしたきっかけで試し飲みさせていただいた「デ・ローチ(ローシュ)」。
あまりの美味しさに目を見張り、即座に発注。今回、ご紹介させていただける運びとなったのです。
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「セシル・デローチ」から「ボワセ・ファミリー」へ |
このワイン名は「セシル・デローチ」さんが設立したワイナリーの
ワインだったから付いたもののようです。
現在は「デローチ」さんの手を離れて、ワイナリーを運営するのは
フランス・ブルゴーニュの最大手ワイン・グループの「ボワセ・ファミリー」。
新世界・カリフォルニアならではの完熟した果実味を持ちながらも
エレガントさを上手に隠し持った素敵な味わい。
泥臭いドジョウのイメージなんて全然な、金魚でもまだ足りない
というくらいの、洗練された香味が素晴らしいワインなのです。
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De Loach Heritage Reserve Pinot Noir 2010
デ・ローチ ヘリテイジ・リザーヴ ピノ・ノワール 2010
「デ・ローチ ヴィンヤーズ」を運営する「ボワゼ・ファミリー」の本拠地はフランス。
なので、生み出されるピノ・ノワールはきっとエレガントなんじゃないか…と
勝手に想像していたんですが、グラスに注いだデ・ローチ・ピノは
そんな想像をかる〜く飛び越えていきました。
ピノ・ノワールとしては強めで柔らかな飲み口。
カリフォルニアならではにトロみもあって甘い味付け。
もちろんボリュームもとっても大きく、太くおおらかな雰囲気。
結構な濃さなんだけど、どれだけ飲んでもしんどさを感じないというか。
飲むほどに綺麗さが際立ってくるような雰囲気を感じるんです。
それはやっぱり、酸のいい働きっぷりによるものなのではないか、と。
ブルゴーニュのピノ・ノワールのように前や表に出てきて活躍するような酸味ではなくて
濃厚さの後ろや下、陰に回って支えているようなイメージの、穏やかだけど存在感のある酸。
ミネラルと上手に噛み合った酸が奥行きや深みを与えてくれた結果、
新世界っぽい濃さを残しながら、旧世界的上品さも楽しめる逸品、「ロチ・ピノ」です。
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